沖縄を撮り続けてきた、南方写真師・垂見健吾氏の集大成がここに完成!
長野県出身の垂見さんが初めて沖縄に訪れたのは1973年。
「初めて出会う風景や泡盛にも惹かれたが、何よりも僕が惹かれたのは沖縄の人の「顔」だった。睫毛が濃く生えてバチッとした大きな目がとても印象的で、沖縄の太陽の光で灼けた黒い肌は笑うと深い皺が生まれてもっと濃くなる。おおらかで生命力を湛える彼らのその顔立ちは、そのまま島の人の人間性の特徴にも思え、内地の人の顔とぜんぜん違うんだなぁと思った」
その後沖縄の友人のポートレートをモノクロームで撮り始め、離島やアメリカ、台湾などでも撮りためてきた写真たちが集結されました。
「琉球人の肖像」 1985-1993
沖縄本島、宮古、石垣、奄美などを含む琉球弧の島々の琉球人。著名人も多数収められています。
「新琉球人の肖像」 2008-2016
世界各国、「沖縄」の血や文化が混じり合う人たちを鮮やかなカラーで記録。
【書評】
ここは写真家と被写体の完璧な関係があると思った。タルケンと沖縄の人々の間を自在に言ったり来たりする言葉と気持ちがたしかにそこにある。----池澤夏樹
照れ屋のおじぃの写真は一見さりげなく見えるけれど、もっとたくさんのものがこもっている。よく見ればその深みが見えてくる。---吉本ばなな